滋賀県甲賀市水口町内で約100年前に発見されて以来、県内で見つかっていない水生昆虫「ババホタルトビケラ」の再発見に向け、
同町の「みなくち子どもの森」が市民らに情報提供を呼び掛ける。本年度中に行う市レッドリスト改訂に合わせ、
今も生息しているのかという「長年の関心事」(河瀬直幹学芸員)の解決を期待する。

 ババホタルトビケラは、胸部の背面がオレンジ色になるのが特徴で、成虫で体長1センチほど。水田脇の水路などに生息し、
11月ごろに羽化するという。1911年に水口地域で採集された標本をもとに14年に新種として発表された。
近年は東北や日本海側で発見例がある。

 市レッドリストは5年ごとに改訂し、2012年版ではトビケラは1種を「絶滅危機増大種」、
5種を「要注意種」に指定。河瀬学芸員によると、
水口町柏木地区や土山町大野地区の田んぼなどの水量の安定している水路がババホタルトビケラの生息条件に合う。
「開発などで生息できそうな場所は減っている。今発見できなければ今後も難しい」と話す。

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