北海道釧路市の大型商業施設「イオンモール釧路昭和」で昨年6月、買い物客らを無差別に包丁で襲い、女性4人を死傷させたとして、殺人などの罪に問われた同市の無職松橋伸幸被告(34)の裁判員裁判の判決が9日、釧路地裁であった。小林謙介裁判長は「白昼のショッピングモールで起きた無差別殺人事件であり、生命軽視も甚だしい」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。
 
公判では、刑事責任能力が争点となった。事件当時の被告は精神疾患で通院中だったが、検察側は鑑定結果などから責任能力は完全にあったと主張。弁護側は、善悪の判断は著しく困難で、犯行を思いとどまる能力も乏しかったとして、刑の減軽を求めた。
 
小林裁判長は、被告が凶器の包丁を事前に準備していたことなどを挙げ、責任能力を認定。「人の命の重みをまったく顧みず、身勝手極まりない」などと批判した。

配信(2017/11/09-18:19)
時事ドットコム
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