テレ朝news2017年11月9日 17時21分
http://news.livedoor.com/article/detail/13868819/

 鍵を掛けないまま止めている自転車などに警察が「勝手にロック」するという、ちょっとおせっかいとも思える取り組みを取材した。きっかけは、何とかして盗難被害を減らしたいという思いだった。

 山梨県、JR甲府駅前の地下駐輪場に集まる警察官の姿。念入りに自転車をのぞき込んだと思えば、おもむろに…。他人の自転車に突然、勝手に鍵を掛け始めた。警察がわざわざ鍵を掛けてあげている。

 甲府警察署・後藤和範生活安全課長:「まず盗まれなくするということ。駐輪場の利用者の方々に防犯意識を高めて頂こうということで、鍵を掛ける取り組みをさせて頂いております」

 生活安全課に務める後藤さんは以前から、自転車の窃盗被害に頭を悩ませていた。ある日、「盗まれる前に鍵を掛けてしまえばいいのでは」とつぶやいた同僚のひと言で、この方法を思い付いたという。名づけて「見守りロック作戦」。鍵の掛かっていない状態の自転車を見つけた警察は、まずダイヤル式のロックで施錠。その際、警察署の電話番号などを記した札も取り付ける。自転車の持ち主が施錠されていることに気が付き、そこに電話をすれば警察が鍵を外せる暗証番号を伝える。何ともおせっかいな行政サービスとも思えるが、作戦を開始した7月から9月末までの間で施錠した自転車は231台。その間、盗まれた被害は3件。前年同期間中の被害は23件だから効果はてきめんだ。以前、この作戦を経験した市民は…。

 「見守りロック作戦」を経験した甲府市民:「びっくりしました。アレ?と思って」「(Q.知らない鍵が掛かっていて?)いたずらかなと思ったんですけど。警察からの鍵だと書いてあったので、もし盗まれていたら大変だったのでよかったと思います」

 評判も上々の見守りロック作戦。今後は駅前周辺だけでなく、対象エリアを拡大させていきたいということだ。