浅山敬氏らの研究では、6つの地域毎の研究のデータを束ねて、40歳以上90歳未満の3万9705名の日本人について、
中央値で10年間の期間をとって、血圧の高低によって、循環器疾患(大まかにいえば脳と心臓の血管関連の疾患を合わせたもの)による
死亡リスクがどの程度違うかを検証している

表1:全循環器疾患による死亡リスク(ハザード比、男女とも降圧剤を服用していない至適血圧の人々の死亡リスクを1とした場合)

性別 降圧剤服用 至適血圧 正常血圧 正常高値血圧 T度高血圧 U度高血圧  V度高血圧

男性 なし 1.00 1.15  1.65      1.77     2.29 2.84
       あり 3.02 1.84  2.41      2.67     3.70 3.48

女性 なし 1.00 1.40  1.33      1.87     1.58 2.04
       あり 1.51 2.49  2.13      2.25     2.56 3.78

(注1)至適血圧(上の血圧が120未満、下の血圧が80未満)、正常血圧(上の血圧が120?129、下の血圧が80?84)、
    正常高値血圧(上の血圧が130?139、下の血圧が85?89)、T度高血圧(上の血圧が140?159、下の血圧が90?99)、
    U度高血圧(上の血圧が160?179、下の血圧が100?109)、V度高血圧(上の血圧が180以上、下の血圧が110以上)。
(注2)年齢、BMI、循環器疾患の既往歴、総コレステロール、糖尿病、喫煙、習慣的飲酒、コーホートが調整されている。
(出典)Asayama et al. [1]の、Table S3、Table S4より作成した。


こちらのデータではいずれも降圧剤を服用してるほうが心疾患や脳卒中などの全循環器疾患の発祥確率が高くなっている。