硯って不思議な道具だよな。
たとえば、『徒然草』の冒頭の「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて」だ。
画家の場合なら、向かうのはキャンバスであってパレットではない。
近代の小説家も原稿用紙に向かった。