映画『おクジラさま』佐々木監督インタビュー

 クジラやイルカの追い込み漁が伝統の太地町で、漁師と反捕鯨活動家の主張を題材に撮影されたドキュメンタリー映画
『おクジラさま〜ふたつの正義の物語』。和歌山市では11月25日(土)12月8日(金)、ジストシネマ和歌山で上映される。
封切りを前に同市を訪れた佐々木芽生(めぐみ)監督に、作品へ託した思いを聞いた。

──製作のきっかけは。

 反捕鯨映画『ザ・コーヴ』の一方的な内容に、「こんなのが作られて大丈夫か」との思いを強くしました。
しかも、日本人から反応が聞こえてこない。「クジラ漁にかかわる情報がなさ過ぎるのでは」と考えました。

──捕鯨容認ですか。

 捕鯨問題では、賛成派、反対派、それぞれ正義があり、主張し合います。私はあえて主張せず、様々な意見を多面的に見せ、
観客に考えてもらおうとしました。立場により、中立の位置は異なりますので、中立とも違います。両者の思いをバランス良く出すことを心がけました。

──どんな意図でこのタイトルに。

 徳川綱吉の「生類憐れみの令」で知られる「お犬様」をイメージしました。悪法の代表のように伝わりますが、弱者救済を柱に、
人間も対象にした動物愛護法。「おクジラさま」に、漁師は先祖から続く感謝の気持ちを込め、反捕鯨派は環境保護のシンボルになぞらえます。
また、エンターテインメント性があり、気楽に見てもらえるよう意識しました。

──最も訴えたいのは。

 絶滅の危機にあるのはクジラでなく、太地のように豊かな文化、伝統がある小さな町ということ。これは世界共通の問題で、
グローバルとローカルの価値観が衝突する構図を見せ、普遍的な課題を浮かび上がらせることがねらいです。

http://www.nwn.jp/news/171118_sasaki/

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