https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171201-00010000-doshin-hok
 運送業の東札幌日通輸送(札幌)は30日、65歳でいったん退職金を受け取った社員を全員再雇用し、80歳まで正社員として働くことができる雇用制度に移行すると発表した。人手不足に対応するとともに、年金制度の行き詰まりなど将来が不安視される中、社員に65歳以降も安心して生活してもらう狙いがある。

 「80歳定年宣言」と銘打ち、10月1日付で導入した。これまでの再雇用期間は70歳までで、70歳以上は希望があれば1年ごとに更新する契約社員として雇用していた。新制度では再雇用の期間を80歳まで延ばし、65〜80歳は年俸制で正社員として雇用する。80歳以上でも働く意欲があれば、1年更新の契約社員として雇用する。

 北海道労働局によると、道内で定年が70歳以上の企業は1%以下で、80歳としている企業は極めて珍しいという。

 東札幌日通輸送は社員80人で平均年齢47・2歳。65歳以上は7人で、最高年齢は69歳。今後10年で取扱量を拡大し、社員を倍に増やす計画で、再雇用期間を延ばしても大卒などの新規採用は続けるという。職種は事務職か営業職で、運送業務は関連会社が担っている。