海面近くを泳ぐリュウグウノツカイ(和歌山県串本町須江で)
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和歌山県串本町須江のダイビングポイントで、生きて見られることが非常に珍しい深海魚のリュウグウノツカイが泳いでいる様子が撮影された。神秘的な姿から、この名前で呼ばれているという。

 撮影したのは、同町串本のダイビングショップ「マリンステージ串本店」の代表、谷口勝政さん(38)。6日午後3時ごろ、ダイビングポイント「内浦ビーチ」の水深3〜4メートル地点で、海面近くを泳ぐリュウグウノツカイを発見し、カメラに収めた。胴体は約50センチで、尾びれまで合わせれば約1メートル。弱っており、左右に揺れながら泳いでいたという。幼魚とみられる。

 谷口さんによると、前日も現地を潜ったが、潮の流れが普段と違い、見慣れない生物や浮遊するクラゲが大量にいるなどしたという。谷口さんは「見た瞬間すぐにそれと分かったが、出合えると思っていなかったのでラッキー。タチウオみたいにキラキラしていた。背びれの動きは波打っていて、今まで見た魚の動きと違った」と話している。

 串本海中公園センター水族館の野村恵一館長(59)は「沖合の中深層に生息する種で、まれに海岸に漂着したり定置網に入ったりすることがあるが、生きたものがダイバーに撮影されるのは極めて珍しい。何かのトラブルで浅場に上がってきたものと思われる」と話している。

配信2017年12月21日
紀伊民報
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