http://yomiuri.co.jp/national/20171230-OYT1T50023.html

 北海道新幹線の札幌延伸を巡る札幌駅ホーム位置問題で、鉄道・運輸機構とJR北海道など4者が、検討中だった、地下にホームを建設する案を断念していたことが29日、分かった。

地上に造る他の2案に比べて割高になる工費について、有効な削減策が見つからなかったためという。

 関係者によると、今月開かれた機構、JR北、道、札幌市の4者による事務レベルの会合で、地下案の設計を担当していた機構の出席者から、工費圧縮の具体案が見つからないため、地下案の検討を取りやめた旨の発言があったという。今後は年明けにも、機構とJR北の幹部が道と市を訪れ、地下案断念の詳しい経緯について説明する。

 ホームの位置を巡っては、2012年に国が認めた現駅案は在来線の大幅減便を強いられることからJR北が難色を示した。同社が推す駅東側案は商業施設のJRタワーなどの改修に多額の費用がかかる点が課題とされ、議論は膠着こうちゃくした。