1月16日 17時58分

「中学時代の思い出は?」こう聞かれて「部活動」と答える人は多いのではないでしょうか?仲間とともに熱中した人、つらい練習に音を上げた人、それぞれいると思います。その部活動が今後、大きく転換するかもしれません。スポーツ庁が「教師の負担を減らすため、外部に任せるべき」という方針を初めて打ち出したからです。現場の教員はどう受け止めているのか?「学校現場は本当に大変です。ごくわずかでも教員の声を伝えたいです」悩みを打ち明けてくれたのは関西地方の公立中学校でバレーボール部の顧問を担当する40代の女性教諭でした。「ブラック部活」とまで言われる今の部活動。その実態と対策を探りました。(社会部記者 伊津見総一郎)

将来の夢は教員だった。でも、辞めます

取材に応じてくれた40代の女性教諭。幼い頃から将来の夢は「学校の先生」。きっかけは1冊の紙芝居でした。紙芝居には長崎と広島に投下された原爆で被爆した子どもたちの姿が描かれていました。

平和や国際問題に関心を持ち、その大切さを子どもたちにも伝えたいと教諭を目指しました。新聞配達のアルバイトで学費を工面して大学に進学。そして、念願の「社会科」の教員免許を取得しました。

しかし、期待を胸に中学校に赴任すると、理想と現実は大きくかけ離れていました。その原因となったのが部活動でした。入試を控える3年生の担任をしながら、顧問となったバレーボール部の練習や試合の引率に追われる日々。週末も10時間近く、顧問として働きました。

保護者からの問い合わせはメールや電話で深夜にもおよびました。

「午後11時、保護者から電話が鳴り、『あすの試合のユニフォームは何色ですか?』と聞かれたときは言葉が出ませんでした」

こう話した女性教諭。当時の日記には「部活で勝てないとダメ教師と言われる」「しんどい。しんどい」こうつづられていました。

校長にも部活動を休ませてほしいと訴えました。しかし、返ってきたのは「部活動を担当してこそ一人前の教諭だ」という答えでした。体調を崩し、先月末から通院しているという女性教諭。「夢にまでみた教員ですが気力も体力も限界です。もう、辞めるときが来たのかもしれません」と話していました。

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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180116/k10011290881000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_004