11人が死亡した火災で、警察や消防の調べが進むなか、UHBの取材で複数の入居者が部屋のストーブのそばで、
洗濯物を干すなどして、民生委員から注意されていたことが、2月2日までわかりました。

 また、行政も実態の把握に向けて動きを見せています。

 民生委員:「何軒か見させてもらった部屋は、(ストーブの)上に洗濯物を掛けたり、ちょっと飾り物があったりした」

 ストーブのそばに洗濯物。2017年12月ごろ、施設の中を見て回った民生委員が、火が出る危険性を管理人に指摘していました。

 民生委員:「炎も大きくなるだろうから、(管理人に)火だけには気を付けてねと伝えていた。この建物も、もう古いからと」

 心配していたことが現実になってしまった衝撃。この民生委員は、「みんなに伝えてくれたと思うけど」と、唇をかんでいました。

 火災を受け、北海道小樽市では生活保護受給者の住む住宅型有料老人ホームに対し、消防による立ち入り検査を行いました。

 検査では消防が「避難経路をふさがないよう、除雪を徹底すること」などをアドバイスしました。

 小樽市消防本部 見山義秋予防課課長:「皆さんにあらためて、自分の施設の火の元の点検をしていただきたい」

 小樽市は同様の形態の他の施設についても、5日までに、点検を終えるとしています。

 札幌市 秋元克広市長:「法的に適合していたかとは別に、高齢者や生活困窮者の安心安全な暮らしを、どのように確保するかが問題」

 2日の会見で、札幌市の秋元克広市長は、これまでの調査で、未届けの有料老人ホームが約160か所あるとしたうえで、
同様の施設の実態調査を進め、新たな制度を考える必要もあるとの考えを示しました。

 札幌市は、2月1日付けで札幌市内約5500か所の社会福祉施設宛てに、防火対策の徹底を求める文書を送付しました。

 合わせて、札幌市は、2日午後から火災があった建物の管理者が運営する41か所の施設を対象に、
緊急の立ち入り検査をしています。また、北海道の高橋はるみ知事は…。

 北海道 高橋はるみ知事:「無届けの(有料老人ホーム)を無くしていきたい」

 北海道は今回の施設が有料老人ホームの要件を満たしている可能性があるとして、
その確認を急ぐとともに、類似する施設の実態把握を進めるとしています。

UHB 北海道文化放送
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180202-00000006-hokkaibunv-hok