政府は中学・高校の修学旅行を北方領土対岸の北海道東部に誘致するため、今夏から秋にかけて教員らを対象に下見旅行を実施する。北方領土問題に対する若年層の関心を、修学旅行を通じて高めるため、まずは教員らの関心を喚起する。

 下見旅行は、根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町の1市4町を巡る1泊2日を想定している。根室半島先端の納沙布岬にある「北方館」など啓発施設を訪れるほか、海上からの北方領土視察や、元島民の話を聞くことなどを計画している。

 2018年度予算案には関連経費として約1000万円を計上。下見旅行に参加する教員らの交通費と宿泊費の全額補助を検討している。


 政府は既に北方領土対岸地域への修学旅行に対し、宿泊費や交通費の補助を実施しているが、16年度の利用実績は9校にとどまっている。下見旅行をきっかけとして、20校程度まで増やしたい考えだ。
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