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2月19日 18時48分
青森県西部の津軽地方で使われている方言「津軽弁」について、弘前大学と東北電力の研究グループが、独特の言い回しなどをAI=人工知能に繰り返し覚えさせることで、会話のやり取りをほぼ正確に文字で表示することに成功したと発表しました。

津軽弁は標準語と違う発音や独特の言い回しが多く、ほかの地域から来た人にとって難解な方言とされています。弘前大学と東北電力は共同で去年8月から、AIを使って津軽弁を標準語に変換する研究に取り組んでいて、19日に弘前大学でこれまでの研究成果を発表しました。

それによりますと、研究ではまず、東北電力のコールセンターで録音された10とおりの会話を、鰺ヶ沢町に住む20代から70代の男女12人にそれぞれ津軽弁で読んでもらいました。そして、そのやり取りをすべて録音したうえでAIに読み込ませ、文字にしました。

当初は変換ミスが多く、正しく文字に変換できたのは76%程度でしたが、誤った部分を修正し独特の言い回しなどを繰り返し覚えさせるうちに、およそ94%まで精度が高まったということです。

弘前大学と東北電力は引き続き精度を高めていくとともに、標準語への変換にも取り組むことにしています。研究に当たっている弘前大学の柏倉幾郎副学長は「さらに精度を上げ、観光や医療などさまざまな分野に生かせるよう研究を進めていきたい」と話しています。

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