世界的な景気好調とウォン高のなか、昨年の韓国純対外債権が4000億ドルを超えて史上最高値を記録した。対外債務は増えたが対外債権は史上最多の規模で増えており、2009年から9年連続で上昇を続けてきた結果だ。

23日、韓国銀行が発表した「2017年末国際投資対照表(暫定)」によると、わが国の純対外債権は4567億ドルで、昨年よりも600億ドル増加した。 2014年以来は減少傾向を見せていた対外債務は、2016年よりも347億ドル増えて3年ぶりに増加に転換したが、対外債権は同じ期間に947億ドル増加して歴代で最も大きく増えた。

2017年末の対外金融資産は1兆4537億ドルで歴代最多金額であり、対外金融負債は史上初めて1兆ドルを超えた1兆2054億ドルで、やはり史上最大値だ。対外金融資産(2092億ドルに増加)は、海外証券投資(1177億ドル)を中心に増加した。

ただし純対外金融資産(対外金融資産から対外金融負債を引いたもの)は2483億ドルで、昨年よりも296億ドル減少した。 1年前に比べて、外国人投資家が国内で稼いだ金額が多いということだ。国内投資家の海外投資が増えつつ対外金融資産は増えたが、未取引要因による外国人投資収益が大きく増え、対外金融負債の増加幅はさらに大きかった。証券投資を中心とした対外金融資産増加額の90%以上がマーケティングと借入などの「取引要因」であることに対し、対外金融負債は取引のほか、価格や為替レートの変動に伴う「未取引要因」が84%を占めた。

国内外の投資が活発な背景には、世界的な景気好調とわが国の半導体景気好況、ウォン高があげられる。韓国銀行の関係者は、「対外金融資産の面では昨年、米国の株価上昇率が25.1%、日本が19.1%に達するなど、海外の証券市場が好調を見せ、内国人が買い入れた証券投資の評価利益が大きかった」と語った。

続けて「国内投資家が主にインデックス投資をする一方で、外国人投資家は国内証券市場の個別銘柄に投資するため、外国人収益率がより高く、ウォン高のおかげで相対的に未取引要因による収入がより多かった」と語った。株価収益率をみると、米国株価指数が25.3%上昇した一方で、外国人が好む国内半導体部門のサムスン電子とSKハイニックスの株価はそれぞれ42.4%と72.1%で上昇幅が大きかった。ウォンも最近3年のあいだに初めて、12.8%の二桁に高まった。

一方、外換保有額(準備資産)に対する短期外債の割合は29.8%で2016年よりも1.6%ポイント上昇しだ。ただし韓国銀行の関係者は「わが国は外貨保有額が大きく、短期の外債比率は昨年の第3四半期時点で20カ国あまりの中で5番目に低い」と語った。

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