ボードゲームとして根強い人気を誇る「人生ゲーム」が今年、発売50周年を迎えた。発売元のタカラトミー(葛飾区)は15日、50年間を振り返った新商品の発売や、地元・葛飾区の商店街でリアル人生ゲームを開催するなど記念行事を発表した。千代田区のホテルで開かれた発表会には青木克徳葛飾区長が登場し、「リアルな形で楽しんでもらいたい」と期待を寄せた。

 シリーズ61作目となる「人生ゲームタイムスリップ」(今月31日発売予定)では、50年前にタイムスリップし、日本の流行や出来事を体験しながら現代を目指す。ゴールの新国立競技場や東京ドーム、東京スカイツリーなど時代を象徴する6つの建物は立体になっている。

 同ゲームはシリーズで初めて年代によって「職業カード」で給料や資産となる「お宝カード」の価値が変動する仕組みを取り入れた。起こる予定や起こりそうな未来50年のボードもあり、計100年分の日本を体験することができる。

 同じく今年50周年を迎える集英社の「週刊少年ジャンプ」とのコラボレーション商品「週刊少年ジャンプ人生ゲーム」(7月発売予定)には、連載中の作品や過去の人気作品が登場。名言や名シーンを取り入れ、漫画を読むように楽しめる。人気ロックバンドB’zとコラボレーションした限定商品も今後展開する。

 今秋には葛飾区青戸商店街を舞台としたリアル人生ゲーム「まちあそび人生ゲームin葛飾」を開催する。この地で発展してきたタカラトミーは「地域と一体になって盛り上げていきたい」と地元愛を強調した。

 この日は、人生ゲームと同い年で物心ついたときから遊んでいたという歌手の荻野目洋子さんも登場。「疑似体験を幼い頃にできた。大人と一緒に争って自分が勝てるのも楽しかった」と思い出を振り返った。

 アメリカのゲームを輸入し日本独自に世相を反映するなどして発展した人生ゲーム。前身のタカラが昭和43年に発売し、累計1500万個以上を出荷したという。

 タカラトミーでは、ゲームをしながら当時の思い出を語り合うなど、「ゲームを通して世代を超えたコミュニケーションができる」と、今後も全ての世代の人たちに楽しんでもらいたいとしている。




産経ニュース 2018.3.16 07:00
http://www.sankei.com/region/news/180316/rgn1803160066-n1.html