https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180320-00028606-mbcnewsv-l46
補助金の不正受給が問題になっている阿久根市の有害鳥獣捕獲協会で、国から会員に支払われる補助金についても、
会員の同意がないまま、手数料を徴収していたことが分かりました。
また、その補助金の書類に会員の同意を得ずに印鑑を押していたのは阿久根市の職員だったことが分かりました。
市は「やってはならないこと」としています。

増えすぎたイノシシやシカによる農林業への被害を防ぐため、その駆除には国と市から毎年、多額の補助金が支払われています。

2016年度は、阿久根市の有害鳥獣捕獲協会など3団体に、総額6000万円以上が支給されましたが、
協会では、猟に出た日数を実際より多く申請し、補助金を受けていました。

補助金の不正受給について阿久根市有害鳥獣捕獲協会の幹部は認めていますが、
今回、国からの補助金でも、手続きに不備がある疑いが新たに分かりました。

阿久根市などによると、イノシシなど有害鳥獣を捕獲した場合、国から一頭当たり8000円の捕獲補助金が出ます。
一頭8000円の捕獲補助金は、国から県、阿久根市などを通して、有害鳥獣捕獲協会に支払われます。
猟をした会員には、協会を通じて支払われる仕組みですが、協会は国からの捕獲補助金を会員に払う手数料として、
1頭あたり2000円を徴収していたといいます。

協会が手数料をとる場合、本来、会員の同意が必要ですが、阿久根市によると、2013年度から2016年度まで、
協会は会員の同意を得ずに国に「手数料徴収の同意書」を提出していました。

さらに、先日阿久根市で開かれた猟友会の総会で、2013年度に協会が国に提出した「手数料徴収の同意書」で、
阿久根市の50代の男性職員が、協会の会員およそ30人の印鑑を同意を得ずに押していたことが明らかになりました。
印鑑は協会の幹部から渡され、市役所で押印したということです。

(会員)「勝手に印鑑を押しているのが、市の職員だったのがびっくり。ずさん」

職員は、市で協会を担当する部署に勤務しており、阿久根市では職員の行為について「やってはならないこと」としています。

阿久根市は、会員に対し、説明会を開くことも検討しています。
また、市では鳥獣駆除費の不正問題について、職員10人からなる調査チームをつくり5月上旬を目処に
調査結果をまとめることにしています。