2018年3月22日 19時18分
「歸宴」読める?飲める!川内村の特産です
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20180321-OYT1T50078.html

東京電力福島第一原発事故からの復興を目指す川内村で、村産の酒米を使った日本酒「歸宴かえるのうたげ」が完成し、21日、村コミュニティセンターで初めて披露された。

村では原発事故後、耕作放棄地が目立ち、飼料用米に転向する農家が増えた。酒米を作ることで農家の生産意欲を向上させながら、新たな特産品を作って村を活気づけようと、福島大学や村などが企画し、昨春から活動を始めた。

 地元農家の協力で約60アールに作付けした県産酒米「夢の香」を喜多方市の大和川酒造店で醸造した。純米吟醸で、やや辛口。口当たりがよく、すっきりした味わいに仕上がったという。

 銘柄名は村民投票で決定した。村の繁殖地が天然記念物に指定されているモリアオガエルと、村民が「帰る」ことを掛け、にぎわいを取り戻した村のうたげの供になるように――との思いを込めた。緑色のラベルや箱のデザインは学生が考えた。

 この日の披露会には村民ら約40人が参加。全員で乾杯した後、イワナの塩焼きなど村の特産品も味わった。

 歸宴は、1200本の販売。村内の酒店や直売所など7か所のほか、インターネットでも購入できる。720ミリ・リットル入り1728円(税込み)。