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3月25日 4時49分
今月、議会選挙が行われたイタリアで、連立協議の鍵となる議会下院の議長のポストをEU=ヨーロッパ連合に懐疑的な立場をとる新興政党が獲得し、近く始まる見通しの連立協議の行方が注目されます。

今月4日に行われたイタリアの議会選挙では、反EUを掲げる右派政党の「同盟」や、EUに懐疑的な立場を取る新興政党の「五つ星運動」が躍進しましたが、いずれの政党も過半数の議席を獲得できず、新政権の発足に向けた連立協議が行われることになっています。

協議を進める上で鍵となる上下両院の議長を選ぶ投票が23日行われましたが決まらず、24日、改めて投票が行われた結果、ともに議長が選出され、このうち下院では「五つ星運動」が初めて議長のポストを獲得しました。

議長の選出が遅れれば、政治の空白が長期化する懸念も出ていただけに、各党が混乱を避けるため、調整を急いだ結果だとみられていて、地元メディアは、「五つ星運動」が「同盟」の協力を取り付けたなどと伝えています。

連立協議は早ければ、来月上旬にも始まる見通しですが、五つ星運動と同盟は経済政策などで大きな隔たりがあることから、協議の難航も予想されていて、EUに懐疑的な政権が発足するのかどうか、今後の協議の行方が注目されます。