長男殺害、18歳母「もっと息子といたかった」
2018年04月01日 08時58分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180401-OYT1T50005.html

 青森県むつ市で今年2月、18歳の少女が、2歳の長男を殺害した疑いで逮捕された。
 少女は約半年前、関東から祖母の暮らす同市に移り住んだ。なじみの薄い地で孤立し、育児や生活に行き詰まって将来を悲観したとみられる。「もっと息子といたかった」と、自ら警察に通報するまでの数時間を遺体と過ごしたという少女。悲劇は防げなかったのか。
 ◆祖母頼って移住
 少女は2月20日午後3時50分頃、むつ市の自宅2階寝室で長男の首を絞めて殺害した疑いが持たれている。少女は当時18歳。むつ署に通報する同日午後7時過ぎまで、長男のそばにいたという。捜査関係者によると、少女は限られた収入での生活や育児に悩んでいた。調べに対し、長男を手にかけてしまったことで「自分も死のうと思った」と供述しているという。少女は、当時の精神状態を調べるため、鑑定留置されている。
 少女と長男は昨年10月頃、同市に住む70歳代の祖母を頼って関東地方から移り住んできた。年末に少女と長男が仲良く雪かきをしたり、一緒に買い物に出かけたりする様子を、近隣の住民が見ていた。
 ◆近所同士の交流なく
 近くの70歳代女性は「子育てに悩んでいる様子は全く感じられなかった。ただ、近所同士の交流はあまりないので、少女が引っ越してきたことを知らない人も多かったと思う」と振り返る。
 捜査関係者によると、住宅の1階には祖母、少女と長男は2階で暮らしていたが、生活の関わりはほとんどなかったという。少女は飲食店で働いていたが、収入はわずか。長男を保育園に通わせようともしたが、結果的にはうまくいかなかったという。
 子育て中の親の精神衛生に詳しい大関信子・県立保健大教授は「18歳という若さで夫や家族の支援なしに子育てするのは困難だったはず」と指摘。「地域や周囲の人が手をさしのべることが重要だ」としている。
 ◆悲劇防げず
 むつ市では、子供の健康状態や成育環境を把握するため、生後10か月〜3歳半の乳幼児を対象に集団健診を実施し、保健師や看護師などが親の相談に乗っている。
 子供の発達状況や家庭環境により、追加の支援が必要だと判断した場合には、戸別訪問や電話連絡などを続ける。市保健福祉部によると、この親子にもこうした対応を取ったが、悲劇を防ぐことはできなかった。同部の瀬川英之部長は「コミュニケーションを重ねても、悩みを全て打ち明けてくれるとは限らない。状況を正しく把握できないと、適切に支援することは難しい」と複雑な思いを明かす。
 市は2018年度の組織改編に伴い、未就学児の子育て支援を強化する。これまで定期健診や訪問事業などで担当が分かれていた二つの課を「子育て支援課」として一本化。相談窓口も分かりやすくし、より迅速に対応できる体制を整える。
 瀬川部長は「安心感を持って相談してもらえる信頼関係をいかに築けるかが鍵となる。親子と保健師などが交流する機会を増やすなどして、問題をいち早く把握できるよう対応していきたい」と力を込めた。(石川貴章、岡田俊一)

★1が立った時間 2018/04/01(日) 13:59:38.99
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