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4月8日 7時03分
自衛隊のイラク派遣の日報をめぐる問題で、防衛省は、去年2月、当時の稲田防衛大臣が日報が保存されていないか調査を指示したと説明していますが、当時の経緯を調べた結果、自衛隊への周知の内容があいまいだったことがわかりました。

イラク派遣の日報をめぐって、防衛省は、去年2月22日に当時の稲田防衛大臣が自衛隊に対し調査を指示したと説明していますが、これまでに確認された当時の経緯を7日、明らかにしました。

それによりますと、この日、大臣室で国会答弁の打ち合わせが行われた際、稲田大臣から「イラクの日報は本当にないのか」と発言がありました。稲田大臣はこれに先立つ2月20日の国会で過去の調査状況をもとに「確認をしたが、見つけることができなかった」と答弁していて、統合幕僚監部の当時の幹部は、打ち合わせでの大臣の発言は改めて日報を調査するよう求める「指示」だと受け取ったということです。

このため統合幕僚監部の担当部署は陸上自衛隊と航空自衛隊の部隊運用を担当する部署にメールを送りましたが、日報を探すよう求める内容ではなく過去の調査で日報がないと確認された部署を尋ねているようにも受け取れる内容だったということです。実際、当日返信してきた自衛隊の担当部署からの回答では、いずれも過去の調査で日報がなかった部署を伝えてきたということです。

防衛省は「周知の内容があいまいだった」と認めた上で、これが日報の調査に影響したかどうかなど当時の経緯をさらに詳しく調べることにしています。