https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180413/k10011400991000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

4月13日 5時01分大分
11日、大分県中津市で起きた土砂災害で、崩壊した斜面の上部では、もともとの地表面からおよそ20メートルの深さまで岩盤が崩れたと見られることが、専門家による現地調査でわかりました。専門家は、この岩盤が中腹にある木や岩を巻き込みながら急な斜面を一気に流れ下り、大規模な崩壊につながったと推定しています。

現地調査を行ったのは、鹿児島大学や国立研究開発法人・森林総合研究所などの調査団で、12日、現場の状況を詳しく調べました。

斜面の上部にレーザーを当てて計測した結果、斜面が崩れてできた崖の高さがおよそ20メートルに達していたことがわかったということです。

このため調査団は、斜面の上部では、もともとの地表面からおよそ20メートルの深さまで岩盤が崩れ落ちたと分析しています。

斜面上部には、過去の火山噴火による火砕流などが冷えてできた岩盤が厚く堆積し、もともともろく弱いことから、調査団は、この厚い岩盤が崩れ、中腹にある木や岩を巻き込みながら急な斜面を一気に流れ下ったため、大規模な崩壊につながったと推定しています。

調査団の1人で、鹿児島大学の下川悦郎名誉教授は「今回のように大雨や地震がない中で大規模な崩壊が起きるのはまれだが、急な斜面のふもとに住宅がある危険な場所は全国に数多くある。こうした場所に住む人たちは、日頃から木が傾いていないかなど、山の状況を把握するようにしてほしい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180413/K10011400991_1804122347_1804130501_01_02.jpg