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アメリカ軍でアジア太平洋地域を統括する新しい司令官に指名されたデービッドソン大将は「中国との将来的な戦いにアメリカが勝利する保証はない」として、中国の軍備増強に強い危機感をあらわにし、アジア太平洋地域にアメリカ軍の部隊を増強させる必要性を強調しました。

アメリカ太平洋軍の新しい司令官に指名されたデービッドソン大将は、17日、議会上院の公聴会に出席しました。

デービッドソン大将は、提出した書面の証言で、「中国は、アメリカに防衛の手段がない超音速のミサイルなど、最新の兵器システムの獲得に動いていて、アメリカ軍は今後、一段と危険な状況に陥る」と指摘しました。

そのうえで、「中国との将来的な戦いにアメリカが勝利する保証はない」として、強い危機感をあらわにし、アジア太平洋地域にアメリカ軍の部隊を増強させる必要性を強調しました。さらに、アジア太平洋地域には、監視や偵察の装備が、必要とする能力の4分の1しかないと訴え、中国に対抗するためにはアメリカ軍の兵器や装備の更新を急ぐべきだという考えを示しました。

また、デービッドソン大将は、中国が人工島を造成した南シナ海について、「中国は、前方展開する基地を完成させたようで、今や南シナ海を支配する能力がある」という見方を示し、これに対抗して、アメリカ軍が南シナ海での活動を続ける重要性を強調しました。

4月18日 7時54分
NHK NEWS WEB
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