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【 2018年04月28日 16時00分 】
京都府舞鶴市の西舞鶴地域を一望できる匂崎公園(同市下安久)で、頂上広場にある木製の物見やぐらがシロアリの被害で公園を管理する市によって撤去された。舞鶴港や市街地が見渡せる公園のシンボル的存在だっただけに、地域の住民からは残念がる声が聞かれる。

 市土木課によると、物見やぐらは高さ約9メートルで山城をイメージして1999年に建てられた。腐食防止の塗装を前にした昨年6月の調査で、柱などがシロアリに食い荒らされて危険な状態になっていることが判明。立ち入り禁止にし、今年1月に解体した。

 桜のシーズンには風景を楽しもうと物見やぐらを利用する花見客の姿も見られた。公園近くの東吉原第二自治会長山尾清明さん(69)=同市東吉原=は「見晴らしが良く、地域住民も上っていた。撤去は仕方がないが残念だ」と話す。

 同課は「簡単な修理では対応できないことが分かり撤去を決めた。再建などの予定は現在ない」としている。

シロアリ被害で撤去された物見やぐらの跡地(左、京都府舞鶴市下安久・匂崎公園)、かつての物見やぐら=舞鶴市提供
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