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5月3日 6時39分
アメリカのトランプ政権が発動した鉄鋼製品などに高い関税を課す輸入制限措置についてブラジル政府は2日、声明を発表し、この措置の対象から除外されるための交渉をアメリカ側が一方的に打ち切ったことを明らかにし、反発を強めています。

アメリカのトランプ政権はことし3月、安全保障上の脅威を理由に、安く輸入されている鉄鋼やアルミニウムに高い関税を課す輸入制限措置を発動しましたが、ブラジルを含む7つの国と地域を一時的に除外していました。

これについてトランプ政権は先月30日、ブラジルなど3か国との間で、この措置の対象から完全に除外する方向で基本的に合意したと発表していました。

しかし2日、ブラジル政府は声明を発表し、アメリカが発表する前の先月26日、輸出を自主的に制限するか関税を受け入れるかを選択するよう求められ、アメリカ側が一方的に交渉を打ち切ったことを明らかにしました。

ブラジルは、アメリカへの鉄鋼製品の輸出量が2番目に多い国ですが、今後、鉄鋼製品には輸出制限が設けられ、アルミニウムには10%の関税がかけられるとしています。

これについてブラジル政府は「輸入制限措置は不必要で行う根拠もない。ブラジルの利益を守るためあらゆる措置を取る」として、トランプ政権の対応に反発を強めています。