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朝日新聞阪神支局に散弾銃を持った男が押し入り、記者2人が殺傷された事件から3日で31年になり、朝日新聞社の幹部らが、広島県呉市にある亡くなった記者の墓を訪れ、追悼の祈りをささげました。

昭和62年5月3日の夜、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に散弾銃を持った男が押し入って発砲し、当時29歳だった小尻知博記者が殺害され、もう1人の記者が大けがをしました。

事件から31年となる3日、呉市にある亡くなった小尻記者の墓を朝日新聞社の幹部など9人が訪れ、墓前で静かに手を合わせました。

この事件で犯人は「赤報隊」と名乗って報道機関に犯行声明を送りつけ、別の支局に爆発物を置くなどの犯行を繰り返しましたが、いずれも未解決のまま時効になりました。

朝日新聞大阪本社の古川伝編集局長(59)は「どんなに月日がたっても、本人と遺族の無念さは消えない。暴力や圧力に屈することなく、言論の自由を守っていくことを墓前で誓った」と話していました。

事件当時、現場にいた高山顕治記者(56)は「悔しさは31年たっても変わらず、こうした節目に事件を思い出してもらいたい」と話していました。

5月3日 20時25分
NHK NEWS WEB
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