太陽光発電は本当に環境に優しいか?

ソーラーパネルの製造が環境にむしろ悪影響を及ぼしている可能性が現在指摘されている。
 パネルの製造には水酸化ナトリウムやフッ化水素酸といった腐食剤の使用が欠かせない。
また製造過程で水や電力が消費されるため、温室効果ガスの排出は避けられず、廃棄物も出るのが実状だ。
 
環境影響を考慮しない企業が市場に参入し、安い価格でシェアを獲得していくと、持続可能性を
優先課題にする企業が少なくなると懸念。
ノースウェスタン大学とアルゴンヌ国立研究所が今年5月に発表した研究報告によると、
中国製のパネルに係る二酸化炭素の排出量はヨーロッパ製のパネルのおよそ2倍で、環境基準の
低さや石炭火力発電所の多いことが起因している。

 中国では既に反動が起きている。例えば、パネルメーカーのジンコソーラー(Jinko Solar)は、
浙江省の工場から出た有毒廃棄物を付近の河川に流した。住民は反対運動を起こし、会社を告訴している。

 米国のパネルメーカーは連邦と州の規制を受け、有害廃棄物を含む排水の方法と場所が厳しく定められている。
欧州では、有害電子廃棄物の排出削減と適切な廃棄方法を定めた規制が最近になって設けられた。