女性に乱暴し、現金を脅し取ろうとしたとして、強盗強制性交の罪に問われた中国籍の解体作業員の男性(31)=長野市=の裁判員裁判の判決公判が23日、前橋地裁で開かれ、国井恒志裁判長は無罪(求刑懲役10年)を言い渡した。

 男性の弁護人が明らかにした。

 弁護人によると、国井裁判長は判決で、犯行を直接証明する証拠は女性の証言しかないと指摘。女性との間に合意がなく、間違いなく金銭を要求したとまでは認められないとした。

 男性は昨年7月30日昼、邑楽町内で止めた車の中で、無料通信アプリ「微信(ウィーチャット)」を通じて知り合った女性=当時(19)=に乱暴し、さらに脅して現金自動預払機(ATM)から現金を引き出させようとしたとして逮捕、起訴されていた。

 性犯罪を厳罰化する改正刑法が昨年に施行されて以来、同罪を適用したケースは県内では初めてだった。

 弁護人は「裁判官と裁判員は、丁寧に検討、審議していた。大変感謝する」と話した。

2018年5月24日 7時5分
産経新聞
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