友人に無料で証明書 名張市職員処分
2018年5月31日
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180531/CK2018053102000029.html

 名張市は30日、手数料を徴収せずに市の証明書を友人に発行したとして、市民部収納室の再任用の男性職員(60)を同日付で減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。不正を把握しながら上司への報告を怠った男性課税室長(56)を戒告とした。市役所内部の公益通報で発覚した。
 市によると、男性職員は市民部適正課税・収納推進担当監の要職にあった昨年6月、市内の友人に2回にわたり、申請書なしで土地建物の固定資産評価証明書を計5枚発行し、計1250円の手数料を受け取らなかった。市の調査に「相続の証明書には手数料がかからないと思い違いをしていた」と説明。室長は「(男性が)自ら報告すると思っていた」と話した。
 昨年12月に法務局からの指摘をきっかけに課税室長は不正を把握したが、直接の上司である市民部長に報告しなかった。今年3月に公益通報があり、市の調査で判明した。システムの記録からは男性が他に同様の不正を働いた形跡はなかった。