駒ケ根市内で製造されている牛乳パン
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長野県のご当地パンとして牛乳パンが注目を集める中、駒ケ根市の杉本幸治市長は14日、「牛乳パン生みのまち」を宣言した。発祥に関しては諸説あるものの、牛乳パンを開発した”生みの親”が市出身者であることを根拠に主張。市独自の商品開発なども視野に、同市のご当地グルメ「駒ケ根ソースかつ丼」とともに駒ケ根の味として発信していきたい考えだ。

市議会6月定例会一般質問で、塩澤康一氏の提案に答えた。塩澤氏らによると、伊那給食の中坪兼吉会長(83)=同市町三区=が伊那市内のパンの製造店に勤めていた約60年前に牛乳パンを開発して販売。その後、県パン商工組合(2016年に解散)の研修で紹介したことをきっかけに県内に広まったという。

杉本市長は「牛乳パンの誕生に駒ケ根の人が大きく関わっていたことを地域の宝として発信したい。駒ケ根ソースかつ丼で培ったノウハウを生かし、関係者と連携し、まちづくりや新たな地域ブランドの創出につなげたい」と答弁した。

牛乳パンは長野県のご当地パンとして数年前から注目され、高速道路のサービスエリアやスーパーなどで特売コーナーが設けられるほどの人気。同市南割の田中製パン所では、数年前から売れ行きは5倍ほどに増えているという。中坪さんは「牛乳パンでまちづくりの役に立てるのならうれしいこと。独自の商品開発など、力になれることがあれば協力したい」と話している。

2018年6月15日 6時00分
長野日報
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