長男おり監禁事件 父親「市職員に見せたが指摘なかった」
2018年6月19日 17時44分

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兵庫県三田市で、障害のある長男を自宅のおりに閉じ込めたとして、73歳の父親が監禁の罪に問われている裁判の初公判が行われ、父親は起訴された内容を認めたうえで、「かつて市の職員におりを見せたが、なにも指摘されなかった」と述べました。

兵庫県三田市の山崎喜胤被告(73)は、精神障害のある42歳の長男を自宅敷地内のプレハブ小屋のおりに閉じ込めたとして、監禁の罪に問われています。

長男は、福祉施設に保護されましたが、目がほぼ見えない状態だということです。

神戸地方裁判所で19日に開かれた初公判で、山崎被告は起訴された内容を認めました。

そして、「長男が妻をかんだり、ひっかいたりしたことがきっかけで、27年ほど前から閉じ込めるようになった」と経緯を説明し、「まもなく三田市の職員に相談し、おりを見せたこともあったが、なにも指摘されなかった」と述べました。

そのうえで、「暴れる長男をなんとか自分たちで育てたいと思い、おりに閉じ込めてしまったが、本当に申し訳ないことをした」と謝罪しました。

一方、検察は「長男を狭く不衛生なおりに長期間、閉じ込めた犯行は悪質で、視力を失うまで病院に連れて行かず放置した」と述べ、懲役1年6か月を求刑しました。

審理は19日ですべて終わり、判決は、今月27日に言い渡されます。

三田市「おり見た記録ない」
三田市は「被告の自宅を訪問するなどして何回か相談を受けているが、おりを見たという記録は残っていない。裁判についてのコメントはない」としています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180619/k10011485691000.html