◆台風7号 九州・四国で非常に激しい雨のおそれ 土砂災害に警戒を

強い台風7号の影響で九州では局地的に激しい雨が降っています。
九州や四国では、台風を取り巻く発達した雨雲がかかり、同じような場所で非常に激しい雨が降り続いて大雨となるおそれがあり、気象庁は、土砂災害や川の氾濫などに警戒するよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、強い台風7号は午前2時には鹿児島県枕崎市の西250キロの海上を1時間に25キロの速さで北へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、中心から半径90キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

この時間は九州の広い範囲に台風を取り巻く発達した雨雲がかかり、午前1時までの1時間に、宮崎県が小林市に設置した雨量計で46ミリ、熊本県湯前町の横谷で39ミリの激しい雨を観測しました。
これまでの雨で鹿児島県と熊本県では土砂災害の危険性が非常に高まり、自治体が避難勧告などを出す目安とされる「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

台風はこのあとも暴風域を伴いながら北上を続け、3日の昼すぎから夜遅くにかけて九州北部に接近する見込みで、九州や四国では台風を取り巻く発達した雨雲がかかり、局地的に1時間に70ミリの非常に激しい雨が降り、台風の速度が比較的遅いため同じような場所で降り続いて大雨となるおそれがあります。
3日の夜遅くまでの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで四国で400ミリ、九州南部で350ミリ、九州北部で300ミリと予想されています。

その後も雨は続き、3日の夜遅くから4日の夜遅くまでの24時間に降る雨の量は、四国と近畿で200ミリから300ミリ、九州北部で100ミリから200ミリ、中国地方で100ミリから150ミリと予想されています。
気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒するよう呼びかけています。

特に、土砂災害や洪水の危険がある場所では状況が悪化する前に早めの避難を検討することも重要です。
九州では海上を中心に非常に強い風が吹いていて、特に九州北部では3日の朝から昼すぎにかけて猛烈な風が吹くと予想されています。

3日予想される最大風速は九州北部で30メートル、九州南部と奄美地方で25メートル、中国地方で20メートルで、最大瞬間風速は30メートルから40メートルに達する見込みです。
波の高さは九州北部と南部、奄美地方で8メートルの大しけとなる見込みです。
気象庁は、暴風や高波に警戒するともに、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意するよう呼びかけています。

解説図:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180702/K10011505441_1807030150_1807030151_01_02.jpg

NHKニュース 2018年7月3日 1時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180702/k10011505441000.html