松本智津夫死刑囚(63)は、一審の途中から弁護人との接見を拒否し、家族が面会した際にも会話が一切成立しなかったとされる。
家族や弁護人とは10年間面会しておらず、近況は不明だったが、過去には拘置所での異様な行動も明らかになっていた。

2005年に面接した精神科医が東京高裁に提出した鑑定書によると、松本死刑囚は日常的におむつを着用し、
人前で下半身を露出するなどの異常行動を繰り返していた。
ただ、この精神科医は「物を言う能力が失われたことを示唆する証拠はない。訴訟する能力を失ってはいない」と判断していた。

17年5月には、松本死刑囚の四女が申し立てた家事審判に絡み、東京拘置所が裁判所に文書で近況を説明。
「運動や入浴をし、健康診断にも応じるが、面会はかたくなに拒否している」とした上で、
「聴力や身体の機能は保たれており、明らかな精神的な障害は生じていない」とする精神科医の所見を示した。

刑事訴訟法は「死刑の言い渡しを受けた者が心神喪失の状態にある場合、法務大臣の命令によって執行を停止する」と定める。
法曹関係者によると、死刑執行を検討する際は精神鑑定を行い、状態を確認するという。


隠し部屋から出た松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(一部画像処理しています)=1995年5月16日、山梨県上九一色村(当時)
https://www.jiji.com/news/kiji_photos/0180706at58_p.jpg

2018/07/06-16:52
時事通信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018070601008&;g=soc