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 営業所内の精算機に入れた路線バスの売上金を調理用のおたまですくい取る手口で盗んだとして、川崎鶴見臨港バス(川崎市)は10日、鶴見営業所の副所長(59)を懲戒解雇処分にしたと発表した。

 処分は6日付。被害は8年4カ月で約5400万円に上るといい、同社は窃盗の疑いで神奈川県警鶴見署に被害届を出した。

 同社によると、副所長は当直勤務の際、戻ってきたバスの運転手が運賃箱を硬貨精算機にセットしたのを確認。運転手がいなくなったすきに、精算機の点検口からおたまを入れて硬貨を取り出していた。

 車内運賃箱のデータと精算後の金額が合わないことが多発したため、防犯カメラを設置したところ、硬貨を盗む姿が映っていた。副所長は「2010年2月からやっていた。貴金属の購入や旅行代金に充てていた」と事実を認めた。

 盗んだ金をためる銀行口座を作っており、毎回入金していたため被害金額がすぐに判明したという。

 同社経営管理部は「全営業所の精算室の入退室と鍵の管理の徹底を行い、点検口のない精算機への更新を急ぎ行う」と話している。