毎日新聞 2018年7月13日 09時04分(最終更新 7月13日 09時30分)
https://mainichi.jp/articles/20180713/k00/00e/040/219000c

 香川県東部にある小学校の男性講師が今年4月、昼休み中に体へ覆いかぶさった男子児童から行為を投書されたため、この男児を平手打ちしていたことが12日、地元教委への取材で分かった。教委は体罰にあたると指摘。学校と講師は児童や保護者に謝罪した。

 地元教委によると講師は昼休み中、校庭の朝礼台で寝そべっていた男児4人に授業が始まるので教室へ戻るよう指示。2人の背中に寝転ぶように乗った。

 その直後、男児2人のうちの1人から、校内の児童会投書箱に「先生のしたことを(書いて)入れた」と告げられた。講師が「人に言うのでなく直接来い」と言うと、男児は「直接言う必要はありません」と話して教室へ戻ろうとしたため、ほおを平手で1回たたいたという。男児にけがは無かった。

 学校は別の教員の報告で校庭での行為を把握。講師は電話で保護者に謝った。だが、翌日に男児が登校を嫌がったため保護者が事情を聴くと、平手打ちの事実も判明。講師は男児宅を直接訪れ、改めて謝罪したという。教委は校庭での行為も含めて暴力に当たると判断した。

 投書箱は児童会活動などに関する意見を集めるため職員室前に設けられている。教委の担当者は「体に乗られた後に『言いたいことがあれば直接言え』と言われても、怖くて口にできない可能性がある。体罰が良くないという意識を徹底させたい」と話している。【植松晃一】