■三十数年の時を経て・・・大人向け「西部警察」ミニカーシリーズが新たに誕生

2004年からシリーズがスタートした“大人向け”のミニカー「トミカリミテッドヴィンテージ(TLV)」。前回はその成り立ちなどをフナタンこと小鮒康一さんに語ってもらったが、
今回はその中でも人気の高い「西部警察シリーズ」について深掘りしてみたいと思う。
TVドラマ「西部警察」が放送されていた昭和50年代中頃、当時も様々な関連グッズが発売されていたが、ミニカーは「ダイヤペット(米澤玩具)」、プラモデルは「アオシマ(青島文化教材社)」が石原プロモーションの商品化許諾を受けていた。
当然、トミカ(ダンディ)も手を挙げていたが、「同じジャンルは一社のみ」と言う石原プロモーションの判断で、当時は許諾が下りなかったそうだ。
それから三十数年。TLVの仕掛け人であるトミーテックの小林新吾さんは、某広告代理店の偉い方から石原プロモーションを紹介され、スーパーマシンが大切に保管されている倉庫に招待される。
夢にまで見た西部警察の商品化!嬉しさのあまり一気に企画書を作成、晴れて商品化許諾をもらったそうだ。

■”やられキャラ”代表の230型日産セドリック/グロリアから商品化

一般的には団長の大門圭介部長刑事が乗るガルウィング仕様の「スーパーZ」や、RS軍団「RS-1/2/3」の商品化からスタートするのが普通だが、
何と最初に商品化されたのは西部警察シリーズで“やられキャラ”の代表だった230型日産セドリック/グロリアだった。
小林さんは「西部警察シリーズは、トミカリミテッドヴィンテージの元々ラインアップにあった230からスタート。その間に新規でスーパーZやRS軍団の開発を進めました」とサラッと語る。
この大胆な戦略に問屋さんも失笑したと言うが、実際は予想を大きく超える注文が来たそうだ。

■熱狂的な西部警察マニアのこだわり

西部警察(パート1)の放送当初はハードボイルド&カーアクションのストーリーが多く、覆面パトカー&白黒パトカーとやられキャラによるカーチェイス/接触/横転/爆発シーンは、スーパーマシンと変わらないくらい衝撃的だった。
筆者を含めた西部警察大好き少年たちは、TV放送を見て「もったいない」、「壊すなら僕にくれればいいのに」と思いながら見ていたはず。そんな事もあり、これらのモデルが脳裏に深く刻まれているのだ。
ちなみに小林さんは筆者と同じくらいの熱狂的な西部警察マニア。そのため単純なバリエーション追加ではなく、放送されたストーリーに合わせたモデルを完全コピー。
「230型セドリックは西部警察をやる以前から上級バージョン、廉価バージョン共に普通にラインアップしていました。また、ボンネットなどが異なるグロリアを造れるように金型も用意していたのも功を奏しましたね」。

■あの名シーンが蘇るモデルラインナップ

代表的なモデルをいくつか紹介すると、パート1第18話「俺たちの闘い」に登場する「犯人車230セドリック2台セット(白とエンジ)」は、2台のカーチェイス→横転が見どころだが、
何とそのシーンの再現に欠かせない小物パーツ(横転用スロープとそれを隠す工事現場パーツ)も付属されている。
また、パート1第10話「ホットマネー攻防戦」で現金輸送車を追う230セドリック&グロリアの2台セットや、パート1第68話「博多港決戦!!」で、
犯人の爆撃で横転した2代目ローレル(博多北23号)を飛び越える230グロリアの2台セット(ちなみに西部警察パート2のオープニングカットはこのシーンを使用)も用意するこだわりよう。
さらに230の次世代となる330型セドリック/グロリアも幅広くラインアップ。パート1第4話「マシンガン協奏曲」の230/330セドリック覆面パトカーは、破壊されるシーンの直前でいつの間にか旧型に入れ替わる「西部警察あるある」を再現することが可能だ。
ちなみにパート1第88話「バスジャック」で、ジャックされた城西交通バスに体当たりする330白黒パトカーは、スタンダード+バー型赤色灯に鉄ホイールをシルバー塗装(アルミホイール風に見せるため!?)と言う、破壊車両の代表的コーディネイトでもある。

続きは以下のリンクにて

8/24(金) 15:02 オートックワン
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-00010002-autoconen-bus_all

「西部警察」ミニカーシリーズ
https://a248.e.akamai.net/autoc-one.jp/images/article/201808/22125750032_fa8b_o.jpg
その他、画像ギャラリーは以下のリンクにて
https://autoc-one.jp/nissan/cedric/special-5002639/