東京都多摩市のビル建設現場で5人が死亡した火災で、火元とみられる地下3階に使われていた断熱材のウレタンが、計画では不燃性の物を使うはずが、燃えやすい素材に変更されていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁捜査1課は同日、業務上過失致死容疑で、施工会社の準大手ゼネコン「安藤ハザマ」の本社(東京都港区)などを家宅捜索し、作業の手順や防火対策に問題がなかったか調べている。

捜査1課によると、火災はビルの地下3階付近で作業員数人がガスバーナーを使って鉄骨を溶断中、火花が床下の断熱材のウレタンに引火し一気に燃え広がったとみられる。
同社の工事では昨年6月にも、江東区の解体現場でガスバーナーの火花がウレタンに燃え移る火災が発生、危険性を認識していた可能性があり、同課は断熱材が変更された経緯についても調べる。

火災は7月26日午後に発生。地下3階、地上3階のビル建設現場の地下3階付近から出火し、作業員5人が死亡、40人近くが負傷した。

2018/8/28(火) 12:28 産経新聞
https://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/180828/evt18082812280028-n1.html

火災が発生した工事現場の中へ消防隊の先導で中へ入る作業関係者ら=26日午後、東京都多摩市
https://prt.iza.ne.jp/kiji/events/images/180828/evt18082812280028-p1.jpg