和歌山県田辺市本宮町の曲川集落(6世帯11人)が、23、24日の台風20号の影響で道路を寸断され、車の行き来ができない孤立状態になっている。
2011年の紀伊半島大水害でも孤立した。
当時は道路の復旧に1年半かかった。不便な生活が続く見通しだ。

 曲川と幹線道路を結ぶ市道串峠平治川線は、沿道の斜面ごと延長約150メートルにわたり崩落。
斜面は最大で高さ100メートルほどから崩れている。
7年前にも同じ場所が崩れたが、規模は今回の方が大きいという。

 本宮行政局から曲川には普段、車で15分ほど。
現在は車で10分ほどの別集落から山道を30分弱歩く必要がある。
30日午後も市職員2人がガソリン20リットルを入れた携行缶を背負って、山を越えた。
これまで1日2回ペースで、食料や生活用品、プロパンガスの小型ボンベなどを届けた。
被災直後は停電していたため、発電機も運んだ。

 7年前を教訓に、市は台風20号接近前の23日昼ごろ、崩落のあった市道を通行止めにした。
その際、曲川側に公用車を1台配備。
孤立集落内での移動や荷物の運搬の労力を大幅に軽減した。

 寸断された道路間に物資を搬送するワイヤロープを渡す作業をしており、9月上旬には使用できる見込みという。

写真【崩落で道路が消えている市道串峠平治川線(30日、和歌山県田辺市本宮町曲川で)】
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/newsphoto/L3574133.jpg

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2018年8月31日