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「うどんにかける生(き)じょうゆは2往復半」。名物店主がユーモアたっぷりに食べ方を指南してくれる
大阪・梅田の人気うどん店「梅田はがくれ」が、25日で約30年の歴史に幕を下ろす。
閉店を惜しむファンが、長い列をつくっている。

店主の天谷(あまや)雅之さん(69)が大阪市北区の大阪駅前第3ビルに店を開いたのは、1989年、39歳のときだ。
サラリーマン時代に会社の経営多角化で別のうどん店の店長を務めたあと、脱サラした。

数年後、妻の出身地の香川県で食べた「生じょうゆうどん」を始めたことで、人気に火がついた。

打ちたて、ゆでたての麺を氷水で締め、徳島産のスダチと香川産の生じょうゆをかけて、大根おろしや刻みネギと一緒に食べる。

讃岐うどんのコシの強さに加え、滑らかなのどごしにこだわった自家製麺をシンプルに味わえる食べ方が人気を呼び、行列店になった。
カウンター14席の店に、平日は約250人が訪れ、長い行列ができる。

客の目の前で、丼のうどんに生じょうゆをかけながら「2往復半」と説明するパフォーマンスは、
「だしをかける感覚で生じょうゆをかけ過ぎてしまう人が多かったから」始めた。

「混ぜんといてや。ドント・ミックスな」

「2本引っ張って。1本じゃあかん。すっと上げて一気にすすーって行ったらいい。そう、完璧(かんぺき)や」

客一人ひとりに、笑顔で食べ方を説く。麺をかき混ぜると粘りが出て、のどごしが悪くなる。
持ち上げて一気にすすれば、つるっとのみ込める。


客の目の前でうどんに生じょうゆをかける店主の天谷雅之さん(右)=大阪市北区梅田1丁目
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