http://www.sankei.com/world/news/180924/wor1809240007-n1.html
 インド洋に浮かぶ島嶼(とうしょ)国、モルディブの任期満了に伴う大統領選で、選挙管理委員会は24日、暫定集計の結果、
インドなどとのバランス外交を目指す最大野党モルディブ民主党(MDP)のソリ氏が過半数を獲得したと明らかにした。
中国への接近を進めた現職のヤミーン氏は敗れた。

 選管は確定値を公表していないが、複数の地元メディアはソリ氏の得票数が60%程度に達するとの見方を示している。
ソリ氏はこれに先立ち、24日未明に選挙事務所で「歴史的な瞬間が訪れた。モルディブの人々は変化と平和、正義を求めた」と勝利を宣言。
ヤミーン氏に敗北を受け入れるよう求めた。

 ヤミーン氏は2013年の就任後、中国に接近し、巨大経済圏構想「一帯一路」を通じた支援を受けてインフラ整備を進めた。
その上で野党幹部や意にそぐわない判断を示した最高裁判事を拘束するなど。強権政治を敷いてきた。

 MDPは今回の大統領選で、同党代表のナシード元大統領の立候補が認められなかったことから、ベテラン議員のソリ氏を候補に指名した。
ソリ氏は中国に依存した外交政策の転換や民主的な政治を訴え、支持を広げた。

 モルディブでは08年に複数政党制を定めた新憲法が制定され、今回が3回目の大統領選。任期は5年。
選管は1週間以内に正式な結果を発表するとしている。