2018年10月3日 18:34

【ロンドン=篠崎健太】英高級車メーカーのアストン・マーチンが3日、英ロンドン証券取引所に株式を上場した。初値は公開価格と同じ19ポンドで、発行済み株式数をかけた時価総額は43.3億ポンド(約6400億円)となった。投資ファンドの傘下で経営の立て直しを進め、2017年12月期に最終損益を黒字化させて上場にこぎつけた。

アンディ・パーマー最高経営責任者(CEO)は声明で「世界の投資家からの前向きな反応に喜んでいる」と述べた。スポーツカーの車種拡充を柱とする中期経営計画「セカンドセンチュリープラン」の実行に注力する考えを示した。19年には同社初の多目的スポーツ車(SUV)「DBX」を投入する予定で、上場を機に開発や増産投資に弾みをつける。

上場にあたり、大株主であるイタリアやクウェートなどの投資ファンドが合わせて約25%の株式を売り出した。公開価格は当初の想定範囲(17.5〜22.5ポンド)の中心を下回る水準になった。取引開始後は売りが優勢となり、17ポンド台後半まで値下がりする場面があった。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO3607876003102018TJ3000?s=0