三重県鈴鹿市などで女性宅に侵入するなどして性的暴行を繰り返したとして、強姦(ごうかん)致傷などの罪に問われた元ホンダ社員原田義人被告(46)の裁判員裁判が13日、津地裁であった。田中伸一裁判長は求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

 判決によると、原田被告は2010年1月〜17年6月、鈴鹿市や同県四日市市で深夜に住宅に侵入するなどし、当時17〜42歳の女性に刃物を突きつけて「騒いだら殺す」などと脅し、性的な暴行をした。罪に問われた強姦事件は致傷3件、未遂2件を含め、計15件にのぼった。

 判決は「強姦事件数が類を見ず突出しているうえ、犯行も特に悪質」と指摘。「これまでの裁判員裁判で最も重い部類の刑となった事案に比べても、一段と重い位置づけをするほかない」とし、有期刑を求めた弁護側の主張を退けた。

 検察側によると、これまでの裁判員裁判で強姦致傷事件で最も重い刑は、有期刑の上限である懲役30年だった。

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