2018年12月1日 11時55分
http://news.livedoor.com/article/detail/15675943/
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(この高級旅館では、1泊25万円と表示される。公式サイトやこの他のOTAでは満室で予約はできない。)

日本中のホテルの予約担当者に緊張が走っている。海外大手宿泊サイトが、年末年始が既に満室のホテルを「一室のみ在庫がある」と偽って販売している事案が全国で発生しているからだ。
該当の宿泊サイト(以下、サイト)と未契約のホテルであろうがお構いなしに勝手にプランを作られかなりの高額で販売されていることから、自分のホテルもターゲットにされていないか確認に追われている。

ある高級旅館では、数カ月前から満館で販売を終了していた12月31日の予約が可能だとGoogle上に表示された。しかも2連泊、食事なしで10万円、通常の2倍以上の価格だ。数時間後、その表示は無くなった。つまり誰かがその価格で購入したということだ。

別の旅館では、あらかじめ設定していた12月の休館日に「空室あり、2泊25万円、返金不可」と表示された。もちろん全く身に覚えのない設定だ。掲載されていたプラン内容や写真も、他のサイトからの転載であったり、その宿には存在しないデタラメなものであった。
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(残り1室と煽る文言とともに、「前払い・返金不可」の文字が。)

この予約をユーザー側から見るとこうなる。「事前決済、返金不可」の条件を了承し、予約を完了すると、「現在、ご予約はホテルからの確認待ちです」などと表示が出る。空室ありと表示されていたにもかかわらずキャンセル待ちと同様の扱いとなるのだ。もちろん、未契約のホテルに架空のプランをでっち上げたカラ販売のため、サイトがホテルに確認することは無く、その予約はキャンセル待ちのまま宿泊日直前まで放置されることになるとみられる。しかしこの表現では、ユーザーは予約手続きが順調に進行していると思い込み、それがキャンセル待ち状態であると認識していない可能性が高いはずだ。

その後予想される結末はこうだ。

(1)別のサイトでキャンセルによる安価な空室が出た場合、サイトがそれを購入しこっそり置き換える。ユーザーはその事実に気付かず、プランの差額はサイトの取り分となるだろう。

(2)宿泊予定の数日前になって「ホテルからの回答がなく、部屋は確保できませんでした」とメールが入って返金される。ユーザーは慌てて年末年始のホテルを探し直すことになる。恐らく間際では同等のホテルはまず見つからないだろうが。

(3)予約が確保できていると思い込み、サイトからの強制キャンセル通知を確認することなくホテルまで行ってしまう。フロントで押し問答したところで、ホテルにはサイトから何の予約情報も入っていないのだから空室が無ければ出ていくしかない。

では、サイトはなぜそんなメリットの薄いカラ販売をするのか。キーワードはキャンセル料だろう。

※ 全文は記事でご覧ください

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