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メイ英首相、2022年総選挙前に辞任と公言
2018/12/14 5時間前

ローラ・クンスバーグBBC政治編集長

これで正式だ。テリーザ・メイ英首相は13日、与党下院議員に前日伝えていたことを公に認めた。次の総選挙の前までに、辞任すると。

保守党党首をいつ退くつもりか、その時期について話すつもりは当然なく、首相は私たちに、自分はブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)協定を改良して「ゴールを超える」ことに集中しているのだと述べた。

与党議員たちは交渉方法の路線変更を求めているものの、首相官邸は「事態が直ちに打開する」するなど期待しないようにと釘を刺している。

メイ首相が今回の欧州連合(EU)首脳会議で、今までと根本的に異なる離脱協定を本当に手にできるなど、保守党ではほとんど誰も信じていない。
代わりに何がどうなればうまくいくのか。多くの人はそれを考え始めている。

与党のかなりの部分が、メイ氏の退任を声高に求めている。首相は次の総選挙前に辞任すると自ら認め、辞任要求をかわそうとしている。

だからといって今日から物事がやりやすくなるわけではない。
北アイルランド国境をめぐる「バックストップ」条項について、首相は適用の期限を必死になって求めている。そこへ来て今度は首相自身の期限が定まった。

本人の発言で任期の期限が公になった以上、首相がまとめたブレグジット協定がいかに実現不可能かという批判のほかに、いったい首相はいつになったら辞めるのかという憶測も飛び交うことになる。

総理大臣が政治的駆け引きの一環として、いついつまでに自分は退くからと内々の席で同僚たちに告げるのと、それを公言するのとでは、話がまったく違う。国民へのこのメッセージは、撤回できない。

はい、分かってます。一斉に怒鳴らないで。確かにこの首相は、解散総選挙はしないと何度も何度も繰り返した挙句、あっさり議会を解散した人だ。しかし当時のメイ氏は高い支持率に支えられ、強靭(きょうじん)に見えた。首相も英政界全体も、当時と今では事情がまったく異なる。ただし……決してないとは決して言わないほうがいいのだが。

(英語記事 Theresa May goes public with time limit on premiership)