熊本県松橋町(現宇城市)で1985年、男性=当時(59)=が刺殺された松橋事件で、殺人罪などで懲役13年が確定し、服役した宮田浩喜さん(85)の再審公判に向け、裁判所と検察、弁護団の3者協議が20日、熊本地裁で始まり、検察側は有罪立証を断念すると表明した。やり直しの裁判で宮田さんの無罪が確実となった。協議終了後、弁護団が明らかにした。

 再審請求審で、熊本地裁は2016年6月、宮田さんが「凶器の小刀に巻いて犯行後に燃やした」と説明したシャツ片が現存した点を重視し、捜査段階の自白の信用性を否定。裁判のやり直しを認める決定をし、昨年11月に福岡高裁も支持した。

https://this.kiji.is/448325517256393825