アダルトビデオを製作する29メーカーからなる業界団体が、無断で転載されたアダルトコンテンツを紹介する「まとめサイト」に対し、近く警告文を送付することがねとらぼ編集部の調べで分かりました。対象となるのは約4000サイトで、悪質なサイトに対しては損害賠償請求に踏み切るとしています。

 これまで野放し状態だったアダルトまとめサイトにメーカー団体が警告を発するのは極めて異例。ねとらぼ編集部では、業界団体「アダルト動画著作権管理組織(AVCMO)」に賛同したメーカーの担当者と、AVCMOで実質的な運営を行う担当者にそれぞれお話をうかがいました。
.
アダルト業界は今、窮地に立たされている

――早速ですがアダルトビデオメーカーの現状を教えてください。

メーカー:「アダルト業界はもうかる」と思われている方が多いのですが、違法コンテンツ配信の被害は深刻で、ここ数年は売り上げがぐっと減少しています。

――DVDが売れないということでしょうか。

メーカー:それもあります。売り上げの主要であるセルDVDをはじめ、レンタル、配信においてもメインとなる購買層は40代〜50代が中心なのですが、最近は40代〜50代の方もスマートフォンなどを使い、違法動画サイトで作品を見るようになってきてしまったので、業界全体の売り上げが落ちています。

――なぜお客さんが有料コンテンツから離れてしまったのでしょうか。

メーカー:一度無料動画を見てしまうと、もう「お金を出そう」とは思わなくなってしまうようです。また、昔は違法動画サイトといえば、詐欺広告などがたくさん表示されて「危険」というイメージがありましたが、今はそういう広告が少なくなってきて、危険度が分かりづらくなったことも要因の一つです。しかしながら違法動画サイトが危険という状況は変わっていないので、利用は控えていただきたいと考えています。

――そうした状況についてメーカー側はどのような対応を取って来たのでしょうか。

メーカー:メーカーごとに違法動画サイトに広告を出している広告代理店に連絡を取ったり、動画サイト側に削除依頼を出したりということはやってきていたのですが、一時的にその動画が消えたとしても1〜2週間たつとまたアップされていたり、いたちごっこの状態でした。

――広告代理店側は違法コンテンツに広告出稿をしている状況について、何と言っているのですか。

メーカー:2018年8月ごろに、広告代理店数社に「著作権侵害コンテンツを掲載しているサイトに広告を出しているが把握しているか」との質問状を送りましたが、ほとんどの広告代理店から「違法かどうか判断できない。著作物の関係はメディアサイドに任せている」と回答しました。同様の回答を寄せてきたものの中には、「漫画村」などに出稿をしていた広告代理店も含まれています。ただ2社については、誠意あるご対応をいただけました。違法動画撲滅に理解を示していただいた結果がこのような動きになっていると思うので、協力関係を進めていきたいと考えております。

――漫画村に広告出稿していた代理店は私たちに2018年6月時点で、「違法サイト等との関与を根絶する仕組みの確立に向けていく」と回答していましたが、実情は変わっていないようですね。今後、広告主や代理店、アドネットワーク事業者に希望することはありますか。

メーカー:コンテンツ許諾の取れているページのみ広告出稿をしていただきたいと思います。

――違法動画の投稿主への対応についてはいかがでしょうか。

メーカー:損害賠償請求を行ったケースはあります。当時、視聴回数×300円で被害額を算出して動画投稿主に請求を行ったところ、「示談したい」との申し入れがあったため、数百万円で示談しました。

――元の算出額には及びませんが、大きい額ですよね。どんどん損害賠償請求をやっていけば一定の成果を得られるのではないでしょうか。

メーカー:アップロードされる違法動画の多くはワンシーンを切り抜いたものだったり、タイトルが変えられていたり、出演者の名前が伏せられていたりと、巧妙に元動画が何なのか、どのメーカーの作品なのかを分かりにくくする工夫が施されています。

以下全文はソース先で

12/27(木) 14:20
ねとらぼ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181227-00000007-it_nlab-sci&;p=1
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20181227-00000007-it_nlab-000-view.jpg