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「成人の日」を前に、福井県福井市の各地区で1月12日、大人の門出を祝う集いが開かれた。
節目を迎えた若者たちは、タイムカプセルを開封したり地元住民の手料理を味わったりして、
再会した小、中学時代の同級生や恩師らと旧交を温めた。13日は福井県内の全17市町で成人式が行われる。

「夢はかなっていますか」「何事にもチャレンジしてください」―。福井市円山地区の新成人約40人は12日、
母校の円山小で卒業時に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。中の手紙には、20歳の自分への質問や期待がびっしり。
小学6年生の自分からのエールを胸に大人の一歩を踏み出した。

中庭をスコップで掘ると袋が三つ現れ、円山公民館で開けると「20才が楽しみ」「6―1おもしろかったぜ」
などと書かれた水筒や缶が入っていた。取り出した手紙を、新成人たちは感慨深そうに読み返した。

ある男性(20)の手紙には「夢がかなっていなければ努力してください。まだまにあいます」と書かれていた。
当時の夢はサッカー選手だったが、現在は海外での仕事を目標に大学で学んでおり
「小6の自分に励まされて頑張ろうと思った」と話していた。女性(20)は「まさかこんなことを書いているとは。
過去の自分に誇れるような大人になりたい」と決意を新たにしていた。

新成人たちは30歳の自分に宛てて手紙を書き、公民館の敷地に埋めた。10年後に再び集まって掘り起こす予定。