【ニューヨーク=高橋そら】2018年12月に逮捕された中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)をめぐり、
カナダのジョン・マッカラム駐中国大使は米国への身柄引き渡しについて「(孟氏には)反対する強い論拠がある」と述べた。カナダのメディア各社が報じた。
同国高官が進行中の法的な手続きにコメントすることは異例で、国内の保守派議員などから批判が出ている。

現地メディアによるとマッカラム大使は22日にカナダで中国語メディアとの会合に出席した。
同大使は孟氏が保釈を求める聴聞会などで「かなり良い議論をしていると思う」と述べた。逮捕容疑であるイラン制裁違反に関して、「カナダは(米国が求める)イラン制裁措置に署名していない」とも指摘。同氏の引き渡しは「良好な結果に結び付かない可能性がある」とも語った。
孟氏の処遇を決定するのは米・カナダ両国の司法当局であり、カナダ政府の関与は「ゼロ」だと強調した。

孟氏を擁護したともとれる一連の発言に対し、カナダ国内からは反発が起きている。
野党・保守党のアンドリュー・シーア党首は「マッカラム氏は外交官であり個人的な意見を言える立場ではない。私が首相だったら同氏はクビにする」と非難した。

米司法省は「犯罪人引き渡し条約」に基づき、すでにカナダ当局に対して孟氏の身柄の引き渡しを要請する方針を固めている。正式な要請期限は30日で、カナダ当局はその後1カ月以内に身柄引き渡しの是非を判断する。


駐中カナダ大使、ファーウェイCEOを擁護
2019年1月24日 8:20 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40393950U9A120C1000000/


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