冨永朝堂氏作の「卑弥呼」像に見入る親子
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船小屋トリエンナーレで大賞を受賞した倉冨隆行さんと作品「風に立つ神話」
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 筑後市津島の九州芸文館で、開館5周年特別展「郷土に残る卑弥呼(ひみこ)・磐井(いわい)の足跡をたどる展−東アジアとのつながり」が開かれている。邪馬台国の女王卑弥呼と6世紀の豪族筑紫君(つくしのきみ)磐井の像や絵画、女山産女谷(ぞやまうぶめたに)遺跡(みやま市瀬高町)から出土した広形銅矛などの遺物、邪馬台国(やまたいこく)を取り上げた書籍などを展示している。入場無料。24日まで。

 筑後地方は古くから大陸と交流を持ち、邪馬台国についても現在のみやま市付近にあったとする「山門(やまと)説」がある。八女市の岩戸山古墳は、大和朝廷に滅ぼされた磐井が築いたといわれ、石人・石馬などが出土している。

 地域に残る古代ロマンを知ることで、地域文化へ興味を持ってもらおうと企画。会場には彫刻家の故冨永朝堂氏が手掛けたブロンズによる卑弥呼像や、久留米市出身の画家青沼茜雲(せいうん)氏の油彩画「古代の雄 磐井像」が並ぶ。

 また、開幕日の2日には公募展「船小屋トリエンナーレ2018」の第1回彫刻部門の表彰式があり、14点の作品の中からうきは市の倉冨隆行さん(35)の「風に立つ神話」が大賞に選ばれた。サバンナのオリックスをモチーフに、鉄を素材に鍛金と酸素溶接で造形。倉冨さんは「素材の質感を引き出せることが鍛金の魅力」と話していた。

 開館時間は午前9時〜午後9時。月曜休館。

西日本新聞 2019年02月05日06時00分(更新 02月05日 11時13分)
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