都市部でビルの屋上にずらりと並ぶ空調の室外機。この排気流を活用して発電する「都市型風力発電」の実用化に、精密部品メーカー、パイオニア精工(兵庫県姫路市花田町加納原田)が取り組んでいる。夏場には熱風を吐き出す室外機を発電に生かす逆転の発想で、新分野の開拓を目指す。

 金属加工部品を主力に、自動車や医療、環境関連など幅広い製品を生産してきた同社。緑化や菜園などビル屋上の環境改善に取り組む事業者が増えてきたことに目を付け、新たな風力発電機の開発を決めた。

まず着手したのが風車。鳥取市に工場を置く縁で鳥取大と連携し、流体工学に詳しい同大工学部の原豊准教授(54)と空気の流れのシミュレーションを重ねた。垂直方向の排気流だけでなく、水平方向の自然風も同時に効率よく受けられる3枚羽根の風車を開発し、合同で特許も取得した。

 制御装置やバッテリーも含めた発電システムも構築し、昨年11月から同社敷地内で実証実験をしている。今後、都市部の気流データを反映させたシミュレーションも行う必要があり、大手空調機メーカーとの技術協力を模索中だ。

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2019/02/15 05:30
https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201902/sp/0012065721.shtml