女子大学生らに声をかけて親しくなり、借金を背負わせて性風俗店にあっせんしたとして、京都府警がスカウトグループを摘発した。グループは２５０人以上を風俗店に送り込み、紹介料などで約１億円を稼いだという。ターゲット探しを担ったスカウト役のほとんどは、同志社大や京都産業大などの京都府内６大学に通う現役大学生。同じ大学生を狙う行為が学内で横行していた疑いがある。

　府警によると、１〜２月に逮捕、起訴されたのは、グループのトップで飲食店経営の岸井謙典けんすけ被告（２４）ら。起訴事実は、女子大学生ら２人を大阪市の性風俗店に紹介した職業安定法違反（有害業務への職業紹介）。容疑を認めているという。府警はまたスカウトの指導役だった同志社大の男子学生２人、スカウト役だった同志社大と京産大の男子学生２人らの計８人も同容疑で逮捕した。

　府警によると、グループは、岸井被告をトップに、数人の幹部と約２０人のスカウト役で構成されていた。

　スカウト役のうち１７人が男子大学生で、京都市内の繁華街や大学で、女子大学生らに接近。デートに誘い、恋愛感情を抱かせてから、「バーで働いている」などと伝え、岸井被告が祇園で経営していた会員制バーに連れ込んでいた。

　店では、「売り上げに貢献してほしい」「彼氏にしたいなら通って」などと言って、約２万〜６０万円のシャンパンをあけさせ、支払いができなくなった女子大学生らを性風俗店に紹介。グループは関西の性風俗店約４０店と提携し、店から女子大学生らの給料の１５％分を受け取っていたという。

　スカウト役は、指導役から声のかけ方を学ぶなどして、ほぼ毎日のように活動。グループに加入したきっかけは、スカウトになった友人からの紹介や、幹部が交際していた女性から学内や繁華街で声をかけられたことだった。女性は「リクルーター」と呼ばれ、岸井被告の指示で、大学名や外見、会話力などの審査もしていたという。

2月19日　読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190219-OYT1T50157/

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